Today's AMICUS 2014 / 07 / 17

中学部ピース月間「慰霊の日」特設授業

7月15日(火)に中学部の主催で平和学習と国語の授業を兼ねて、
でいご娘さんを迎えての講話と演奏、そして生徒による詩の朗読が
多目的ホールで行われました。7年生および5・6年生が参加しました。



でいご娘さんの長女、島袋艶子さんより父・比嘉恒敏さんの遺作である
民謡「艦砲ぬ喰ぇー残さー」の歌詞の意味やそこに込められたメッセージ、
戦争の悲惨さや平和の尊さなどについてお話いただきました。


その後、「艦砲ぬ喰ぇー残さー」や沖縄民謡を実際に演奏してくださいました。
みんな手拍子をしながら、素敵な演奏に耳を傾けていました。

艶子さんは講話の中で、
「私たちの命は、戦争をくぐり抜けてきた人からいただいた命である。
そして、その人たちが今の沖縄を作りあげた。
お父さんは、戦争でひとりぼっちになってしまったけれど、
家庭に希望を見い出すことができた。子どもたちを見ていると気持ちが癒された。
つらいこともあると思うけど、元気いっぱいに生きていきなさいよ。
いつまでも平和に・・・という思いを込めて、次の世代への応援歌として
「艦砲ぬ喰ぇー残さー」を作った。
沖縄では、琉球王朝の時代から歌を歌って、踊って元気を出してきた。
お父さんは戦争のつらい思いを残していたけれど、歌ったり踊ったりするのが
何より幸せだった。だからこれだけはなくしてはいけないと思った。
これからもずっと平和であるようお祈りしながらこの歌を歌い継いでいってもらいたい。」とお話されました。
今まで平和をつないできてくれた沖縄の人々のためにも、生徒たちには
これからの世代、そして全世界に、平和をつなげていってもらいたいですね。

でいご娘さんにご演奏いただいた後は、7年生・兼城夏穂さんが
沖縄祈念資料館児童・生徒平和メッセージ「詩」部門最優秀作品に選ばれた詩、
ガジュマルのひとりごと」を日本語と英語で朗読してくれました。

感情のこもった素晴らしい朗読でした。ガジュマルの声、確かに届きましたよ。

最後に、みんなで平和を祈りながらビートルズの「Imagine」を合唱しました。
今回の授業は、戦争や平和について考える、とても意義深い時間となりました。



ちなみに、司会進行の通訳やBGMのピアノ演奏などを7年生が担当しました。
お疲れさまでした!

ご参考:
「艦砲ぬ喰ぇー残さー」 でいご娘
“Kanpo nu Kwe-nukusaa (Leftovers of the Warship)” Deigo Musume
父・比嘉恒敏の指導のもと、幼いころより姉妹による民謡グループとして 県内外の催しへの出演・演奏活動をしていたが、両親が不慮の事故により他界し活動を断念。その後 父の遺作「艦砲ぬ喰ぇー残さー」のレコーディングを機に、作曲家・普久原恒勇に師事。「豊年音頭」「しんかぬ達」「南国育ち」は民踊曲として親しまれ、代表作となる。 一時、活動を休止していたが、平成11年よりテレビ番組への出演をきっかけに、 でいご娘の活動を再開。(HIT PROJECT STUDIOより引用)
今回のスピーカーの島袋艶子さんは、「でいご娘」のリーダー、また北谷町栄口区の区長として大活躍。特に子供達の未来のために、いつも心をこめて活動してくださっています。艶子さんのお父様の残された私たちへのご遺言を、どんな想いを込めて、歌い継ぎ語り継いでいらっしゃるのか。次の世代へ、全世界へとつないでいきたいですね。

「ガジュマルのひとりごと」 兼城 夏穂
“Banyan Tree’s Monologue” Natsuho Kaneshiro
沖縄祈念資料館 児童・生徒平和メッセージ「詩」部門最優秀作品(平成25年度・小学校6年時)。「沖縄祈念資料館」のパンフレットの表紙を飾ったこの詩は、祖父の想いをまっすぐに受け止め、沖縄の心を素直に表現した作品です。今回の朗読では国境を越えて届くよう英訳にも挑戦。沖縄のおじーやおばーが、未来の子供達に残した言霊(ことだま)を、平和遺伝子を持った沖縄の子が受け継ぎ「詩」で表現。作者自らの朗読によるガジュマルの声を聴いて下さい。

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