5月8日、小学校の朝会がありました。
私自身が直接児童に話をすることができるのはこの朝会だけです。
保護者のみなさまにも内容をお知らせし、ご家庭でも話題にしていただきたいと思いましたので、ホームページにアップすることにしました。
★★★★★
『教室は間違うところだ』
みなさん、『教室は間違うところだ』という本を読んだことがある人はいますか?
実は私も4月の第1週、小学校の教室を回っているときに、この絵本に出会いました。
4Bの教室で猪野屋先生が、みんなにこの絵本を読んでいたのです。
この本は、もともと中学校の先生が書いた詩が元になっていて、それが絵本になったものです。私はその授業をしばらく見学させてもらいました。
この絵本はこんなふうに始まっています。
教室はまちがうところだ
みんながどしどし手をあげて
まちがった意見を言おうじゃないか
まちがった答えを言おうじゃないか
まちがうことを恐れちゃいけない
まちがうことを笑っちゃいけない
まちがった意見や答えを
ああじゃないか、こうじゃないかと
みんなで出し合い、話し合う中で
ほんとうのものを見つけていくのだ
そうしてみんなで伸びていくのだ
いつも正しくまちがいのない
答えをしなくちゃならんと思って
そういとこだと思っているから
間違うことが怖くて怖くて
手をあげないで小さくなって
だまりこくって時間が過ぎる
みなさん、この詩のどの部分が心に残りましたか?
私は最初にこの詩を読んだとき、「間違いを恐れず、勇気をもって自分の意見を言うことが大切なんだな」というところが心に残りました。なぜなら、私も小学生だった時、間違うと、みんなに笑われるのではないかと、いつも間違うことを恐れて、手を上げることができなかったからです。
しかし、アミークスの児童のみなさんは、まちがいを恐れず、元気に手を挙げて発表していますね。とてもすばらしいと思います。
でも今回あらためて読むと、「間違いを恐れない」ということも大切なんだけど、もっと大事なことがあることに気づきました。それはこの部分です。
まちがった意見や答えを
ああじゃないか、こうじゃないかと
みんなで出し合い、話し合う中で
ほんとうのものを見つけていくのだ
そうしてみんなで伸びていくのだ
つまり、「間違うことを恐れない」ということだけが大切なのではなく、
間違ったときに「なぜ間違ったのか」を考え、
みんなで意見を出し合って「学ぶこと」がとても大事なのです。
教室は間違う場所、でもそれだけでなく「学ぶ場所」でもあります。
もし間違っても、そこから何も学ばず、同じことをくり返していたら、成長につながりません。
だから、校長先生は願っています。
みなさんの教室が「間違ってもいい場所」、そして「学び合う場所」になってほしい。
そして、アミークスの学校全体が、そんな場所になってほしいと心から思います。
みんなで力を合わせて、間違いをおそれず、そして学び合っていきましょうね。
★★★★★