校長室から 2025 / 06 / 22

アミークスの平和集会

アミークスの平和集会

 

今年もまた、沖縄にとって特別な日、「慰霊の日」が近づいてきました。この日を迎える前に、県内の多くの学校では平和集会が開かれています。アミークスでも、6月20日(金)に、小学生は3~4校時に、中学生は2校時に、それぞれ心を込めた平和集会を行いました。

 

小学校の集会では、子どもたちが自ら書いた「平和の詩」を朗読し、戦時中には当たり前のようにある日常――食べること、学ぶこと、笑うこと――が、すべて失われてしまったことに思いを馳せていました。その中で、今こうして何気なく過ごせる毎日が、いかに尊いものであるかを改めてかみしめる、しみじみと心に響く時間となりました。

 

一方、中学校の集会は、生徒達が自らの視点で戦争について深く調べ、考えたことを発表するという、主体的で力強い内容でした。沖縄戦にとどまらず、広島・長崎の原爆や、現在進行形で続くウクライナの戦争にも言及し、そこから「平和な社会を築くには、私たちは何をすべきか」という問いを真剣に見つめ、熱のこもったメッセージとして届けてくれました。

 

私は子どもたちに、「価値観や文化の異なる社会において、平和は誰かから与えられるものではなく、自らの手で創り出していくものなのだ」と伝えました。アミークスは「国際性豊かな環境」の中で、「多様性の理解と受容」を通じて、「平和を希求する人」を育てることを教育ビジョンに掲げています(AMICUS SCHOOL VISION 2020)。

 

「戦争の反対は、平和ではなく対話である」と語ったのは、暉峻淑子氏(『対話する社会へ』岩波新書、2017)です。中学生たちの発表には、アミークスで日々育んでいる知識や経験、そして多様な価値観への配慮が感じられ、私は胸が熱くなりました。

 

アミークスはまさに、国際社会の縮図です。未来を担う子どもたちが、このアミークスで平和の大切さを学び、考え、語ってくれることに、私は大きな希望を感じています。彼らへの期待は、これからもますます膨らむばかりです。

 

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