保護者の皆さま、日頃より本校の教育活動に温かいご理解とご協力をいただき、誠にありがとうございます。
1972年5月15日、沖縄は27年間にわたるアメリカ統治を終え、日本に復帰しました。この日を、私たちは「沖縄復帰記念日」と呼んでいます。
現在の子どもたちにとって、1972年という年は、遠い昔のことのように感じられるかもしれません。しかし、沖縄に生きる私たちにとって、この日は決して単なる歴史上の出来事ではありません。戦争、戦後の苦しい生活、アメリカ統治、そして復帰への願いという、沖縄の人々の長い歩みの中にある、大切な節目の日です。
私は戦争を体験していません。しかし、私の両親が戦争を生き残ったからこそ、今の私がいます。父は教員となり、教職員組合の一員として祖国復帰運動にも関わっていました。毎年、復帰を願って行われた「祖国復帰大行進」に参加していたことも、私の記憶に残っています。
私自身は、戦後の貧しさがまだ残る時代に、図書館もない小さな小学校で幼少期を過ごしました。中学生になる頃から、社会の中にある理不尽さに少しずつ気づくようになりました。高校生以降は、その理不尽さを感じながらも、自分の心の中で何とか折り合いをつけ、前に進んできたように思います。
そして今、私は、多様な教職員と児童生徒が集う、たいへん恵まれた教育環境の中にいます。これは、決して当たり前のことではありません。多くの先人たちの歩み、願い、努力の上に、今の沖縄があり、そして、その歴史の中で、沖縄アミークスインターナショナルスクールが誕生しました。
アミークスはとても多様な学校です。沖縄で生まれ育った子どもたち、日本各地から来た子どもたち、外国にルーツを持つ子どもたちが共に学んでいます。教職員も、さまざまな国や地域から集まっています。
だからこそ、本校の教育目標にある「平和を希求する精神の育成」や「沖縄・地域を慈しむ心の涵養」の意味を、私たちは改めて深く考える必要があると感じています。
沖縄の歴史を知ることは、過去を振り返るためだけではありません。これからの未来をどう生きるのかを考えるためでもあります。
5月15日という日を、沖縄の歴史を知り、平和について考え、そして子どもたちの未来に思いを寄せる一日として、保護者の皆さまと共に大切にしていきたいと思います。
今後とも、本校の教育活動へのご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
学園長 大城 賢
