校長室から 2026 / 05 / 03

第1回 卒業生へのメールインタビュー

高松優大さん(都立国際高校 国際バカロレアコース)

 

アミークスは、「自分で考え、学び、行動し、自分の将来を自分で切り開く『自立した子ども』を育てる」ことを教育理念として、日々の教育活動を行っています。また、多様性のある環境も、本校の大きな特色です。

アミークスは今年度、創立16周年を迎えました。卒業生も大学へ進学する年齢となり、それぞれの場所で新たな学びや挑戦を始めています。そこで今回、卒業生へのメールインタビューを行いました。第1回は、高松優大さんです。どうぞお楽しみください。

 

Q1 在学中にアミークスで培った力はどんなものですか。

 

私にとって、アミークスでの経験は現在の自分の原点です。一言で表すことは難しいのですが、いわゆる「人間力」とも言えるような、数値では測れない大切な力を培ったと感じています。

あえて言葉にするなら、それは「多様性を当たり前のものとして受け止め、楽しむ力」です。アミークスには、国籍や文化的背景だけでなく、考え方や興味・関心の違いも含めて、多様性が自然に存在していました。その中で私は、「違い」を特別なものとしてではなく、新しい視点や可能性として受け入れる感覚を身につけました。

また、豊かな自然環境、先生方が生徒と近い距離で関わってくださる雰囲気、そして多様な学校行事が、学校全体に「余白」や「ゆとり」を生み出していたと感じています。そのような環境が、基礎学力の定着だけでなく、一人ひとりの興味や可能性を伸ばす土台になっていました。

 

Q2 アミークスを卒業後、アミークスでの体験はどのように活かされましたか。

 

アミークスでの経験は、私が将来、教育に関わりたいと考えるようになった原点でもあります。もともとは、教育を「受ける側」として捉えていました。しかし、多様な人々や環境に出会う中で、今度は「教育を届ける側」として、一人ひとりの可能性を引き出す仕組みをつくりたいと考えるようになりました。

その中で、グローバルとローカル、技術と文化といった異なる要素をつなぎながら考えること、そして答えを出すこと以上に問い続ける姿勢を大切にしています。

実践的な面では、プレゼンテーション、エッセイ、出典の明記といったアカデミックな基礎力を在学中に身につけたことで、高校で国際バカロレア(IB)コースに進学した後も、論文執筆に対応することができました。

また、人間関係の面でも、アミークスで培った感覚は現在の活動に強く活きています。生徒会活動や外部のプロジェクトにおいて、対面でのコミュニケーションの価値を意識しながら、オンラインとの使い分けや融合を図っています。さらに、AIが発展する時代だからこそ、人間にしか生み出せない価値や、デジタル化されていない文化的資源にも目を向ける姿勢につながっています。

 

Q3 現在の活動の状況と将来の夢を聞かせてください。

 

現在は、私が立ち上げた学生団体EToEの代表として活動しています。沖縄での経験を原点に、「すべての人が可能性を最大限に冒険できる教育」の実現を理念に掲げています。

活動の柱の一つは、メタバース空間を活用した独自の教育プログラム「メタロレア」や、オンラインとオフラインを融合させたハイブリッド型イベントの企画など、情報技術を活用した取り組みです。ただし、技術をただ信じるのではなく、地域文化や対面での議論と結びつけることを大切にしています。そして、ボトムアップによる多様な教育の実現を目指しています。

また、原点である沖縄では、琉球処分をはじめとする歴史や文化の研究にも取り組んでいます。加えて、教育支援活動、体験型イベントの企画、コミュニティ運営などを通して、常に新しい学びの形を探究し続けています。

将来は、すべての人が自分の可能性を最大限に伸ばせる社会と教育の構築に貢献したいと考えています。大学で教育学を学んだ後、大学院では教育情報学の研究を進め、情報技術を教育に応用するための専門的な知見を社会に還元できる人になることを目標としています。

 

【インタビュアーの感想】

 

高松さんが、アミークスで大切にしていることをしっかりと受け止め、それを卒業後の学びや活動に生かしていることを、大変嬉しく思います。特に、「多様性を当たり前のものとして受け止め、楽しむ力」という言葉が心に残りました。これからの日本社会は、ますます多様な社会になっていきます。その点から考えるとアミークスはこれからの社会を先取りしている学校だと言えます。

多様性は社会を豊かにするものです。一方で、多様であればあるほど、互いに理解し合い、共に過ごしていくことが難しくなる場面もあります。だからこそ、「多様性を当たり前のものとして受け止め、楽しむ力」は、これからの社会でとても大切な力になると感じます。

また、「対面でのコミュニケーションの価値を意識しつつ」という言葉も印象的でした。オンラインで多くのことができる時代になりましたが、人と人が直接出会い、相手の思いを感じ、配慮し、尊重し合う経験は、人としての成長に欠かせないものです。その意味でも、子どもたちがアミークスに集い、仲間や先生方と共に学ぶことには大きな意味があります。

また、沖縄を離れても沖縄の歴史や文化にもあたらためて取り組んでおられることを知り、グローバルとローカルの両方を大切にしていることも嬉しく思いました。

高松さんの言葉を通して、あらためてアミークスの教育の価値を感じることができました。

今後の活躍を期待しています。ありがとうございました。

 

インタビュアー:大城賢(アミークス学園長)

 

 

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