昨日、校舎内を歩いていると、数人の外国籍の子どもたちが興奮した様子で私のところへやって来ました。
「校長先生、クモがいる! 赤ちゃんもいるよ!」
子どもたちに手を引かれるようにして中庭へ行き、「見て!」と指さす先に目を向けると、そこには一匹の大きなクモがいました。その周りでは、八匹ほどの小さな子グモが動いています。
私たちのにぎやかな声を聞きつけ、ほかの子どもたちも集まってきました。初めは英語で話していた外国籍の子どもが、今度は日本語で、
「ねえねえ、大きなクモがいるよ!」
と友達に呼びかけました。しばらくの間、子どもたちの間を日本語と英語が自然に飛び交いました。
子どもたちは、自分が今、英語を使っているのか、日本語を使っているのかを、ほとんど意識していないように見えました。それよりも、大きなクモを見つけた驚きや、小さな子グモが動いている面白さを、早く誰かに伝えたくてたまらなかったのでしょう。
「このチョウはクモの巣に捕まってしまうのかな・・・」
子どもたちの関心は、次々と広がっていきました。
言葉の学習は、単語や文法を学ぶことが目的ではありません。驚いたことや不思議に思ったこと、うれしかったことを、誰かに伝えるためにあります。伝えたい思いがあるからこそ、子どもたちは、言葉を学びたいと思い、その場にふさわしい言葉を選び、友達と気持ちを共有していきます。
これこそ、アミークスのイマージョン教育の大きな特徴の一つだと思います。
アミークスの子どもたちは、みどり豊かな自然の中で、友達や先生とさまざまな経験を共有しながら、英語と日本語の両方を育んでいます。それは、すぐに目に見える成果ばかりではなく、時には時間のかかる学びです。しかし、こうして身に付けた言葉は、テストのためだけの英語ではなく、人とつながり、自分の思いや考えを伝えるための「本当に使える英語」になっていくのだと思います。
クモの親子を囲み、目を輝かせながら英語で(必要に応じて日本語で)語り合う子どもたちの姿を見て、アミークスの教育の豊かさをあらためて感じたひとときでした。
学園長 大城賢

